Hviland Limoges アビランド社 リモージュ焼き すみれ色のリボン模様
フルーツボウル
フランスの高級食器、アビランド社のフルーツボウルです。
淡いピンク色の小さな花とすみれ色のリボンが印象的な模様。
直径12.5cmほどのフルーツボウルです。
ボウルの縁は花びらのように形どられ、上品な金彩が施されています。
刻印を調べてみますと、1888年から1896年頃の間のものと類似しており、大変古いお品と思われます。
長い年月を経てもなお、非常に良い状態を保っており、ヒビやカケ、目立ったシミなどはありません。
模様もはっきりしていて艶もあり、金彩も美しく残っています。
もとは、デザートの果物を盛り付けるフルーツボウルですので、
ちょこんとかわいらしくスウィーツを乗せたり、
また、アクセサリーを置いたりしても楽しめそうです。
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メーカー:Haviland /アビランド
刻印:あり
素材:陶器
サイズ(cm):直径 12.5
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** アビランド リモージュについて **
アビランド社は焼き物の盛んなフランスはリモージュ地方の陶磁器に魅せられたアメリカの商家アビランド一族が1841年にフランスへ進出、製造工房を開いてアメリカへ輸出を始めたのが始まりと言われています。アビランド一族の会社には他に、セオドア アビランド、チャールズ アビランドなどがあり、どの工房のものも高品質の陶磁器を送り出していました。その品質の高さから大好評となり、リンカーン大統領もアビランドの食器を揃えて使用していたという逸話もあります。アメリカの上流家庭にも広く浸透し、現在でも良質のアンティークが数多く残されています。
アメリカのアンティークショップで見かける高級食器はイギリスのものが多いですが、フランスのものといえばアビランド一族のリモージュ焼きが主流で、その扱いも格別。アメリカではこれまでもアンティーク収集家によるブームが何度か起きていましたが、現在も幾度目かの収集ブームのまっただ中。価格が高騰し、品薄の状態が続いています。
アビランドリモージュの魅力は、薄く固く焼かれた白磁の地の美しさと儚さ、そして、丁寧に一つ一つ職人の手によってプリントされたボタニカル模様の味わい、上品に施されたマットな質感の金彩でしょうか。バラの花のモチーフが多いですが、パステル調のピンクやブルーの色合いは限りなく優しく自然な輝きを発しています。花びらや枝葉の陰影が肉眼では確認できないほど細やかな部分まで再現されています。同じシリーズでも一つ一つ僅かに模様や位置が違っていて、それを発見するのも楽しみの一つ。花模様の陶器はいくらでもありますが、リモージュの花は他の焼き物とはまったく違う優しさがあり、遠目に見てもプロであればすぐに見分けることができます。一般の家庭で使われていたリモージュ焼きは、キラキラし過ぎない、渋く輝く金彩が施されていて、さりげない高級感を醸し出しています。この金彩は、時を経ても古びた感じがせず、使えば使うほどほどよく馴染んでいくようなゴールドで、アンティークとして楽しむのにぴったり。大切なお客様のおもてなしに、また、ほっと一息つくひとりだけの時間に、古いフランスの食器を是非どうぞ。